バイドゥ(百度)株式会社で働くR&Dエンジニアとして、世界一楽しい検索エンジンを作っています。情報系大学院生が、腕一本で「世界で一番アツい会社」に就職するまで&してからの記録。
17 5月
私事で恐縮だけど、我が弟がブログを始めたらしいので、ちょっと宣伝も兼ねて紹介してみる。
あなろぐ・らいふ - DUBSTEP/CLUB MUSIC総合情報ブログ
http://d.hatena.ne.jp/hagipon/
けいおん!効果で大人気のAKG K701を、もっと「こうおん!しつ」で楽しむ方法 [入門者向け]
http://d.hatena.ne.jp/hagipon/20090515/1242385781
今回はPC環境で音楽を再生する方を対象にした、AKG K701をより高音質で楽しむための方法の一部をご紹介したいと思います。
ということで、ついに、という感じである。正直な話、彼の音楽のセンス(と、オーディオ・バンド・DTM etc.も合わせた周辺知識)は自分の知る知人・友人・そしてヘタな「音楽評論家」を加えた中でも群を抜いていると思っていて、履歴書の趣味の欄に、本当の意味で堂々と「音楽鑑賞」と書けるレベルだと思う。(一方、ほとんどの人の「音楽鑑賞」は、履歴書の単なる穴埋め・ストップワードである)
こういった人にこそブログを書いて欲しいということで、「ネットで情報発信しようぜー」と一年ぐらい前から散々言っていたのだが、ついに重い腰を上げて始めたようだ(どうやら自分が twitter を始めたのにも影響されたらしい) 実家に帰るといつも、最近の音楽事情の情報交換会がすごい勢いで始まるのだが、こういう情報がネットで一般に公開されるというのはとても良いことだなーと思う。
こういう例って、まさしく
読まれる記事を書くために、文章技術よりもはるかに有効なこと
http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20090512/p1
に書いてある、「(4)本屋とネットを探しても見つけられなかった情報を書く」にあたると思う。音楽に限らず、映画などの「レビュー・評論」いうのが、実のところ、作品そのものをレビューしてるようでいて、実は「作品にまつわるウンチク・関連情報」を語っているだけ、というのがけっこうあるが(それでいて、そういうのに限って面白いので、ついつい作品そのものを知った気になってしまう)、そういった意味で、純粋に音楽を楽しむための情報源として役に立つと思う。
そんな感じで、今日も Benga の 『Diary Of An Afro Warrior』を聞きながら、上海の地下鉄に揺られるのだった・・・。もちろん、イヤホンは去年から愛用しているAKGですよー
7 5月
バイドゥ(百度)の上海研究開発センターにリロケーションして3週間経った。日本ではGW真っ盛りの週末、中国でも3.5連休(なぜ3.5連休かは後述)が取れてやっと少しゆっくりできたので、そろそろ上海でのエンジニア生活について書いてみる。
仕事について
中国側の社員は総じてみんな若い。上で3.5連休と書いたけど、実は中国の5月4日は青年節といって、28歳以下の社員はみんな半休がもらえる。上海オフィスで該当するのはマネージャ職2人を除く全員(自分も含む)らしいということで、その平均年齢の低さが分かる。でもみんなすごく優秀なのが、一緒に仕事をしているとすぐ分かる。
インターンが社員に混ざってバリバリ仕事をしているのは自分が行ったGoogleやMicrosoftと同じで、しばらく社員だと思ってたぐらい。インターンから正社員になる条件付き確率はここでもけっこう高い一方で、インターンの選考はかなり熾烈らしい。この時期、面接も随時行われていて、受付で待っている緊張した面持ちのインターン達とすれ違うと、少し応援したくなってくる。
雰囲気は、ベンチャーっぽい雰囲気の日本法人よりもさらにGoogleに近い。特に会議の雰囲気とか(でもこの辺はどっちかっていうとマネジメントの上手さによるものかも) Google(本社)の雰囲気は、どのベンチャーとも大企業とも一線を画していると思う。
言語について
英語・中国語・日本語が飛び交う社内は、自他ともに認める言語オタクとしてタマラナイ環境である。今、関わっているプロジェクトの共通言語は英語で、マネージャー級はもちろん、社内のエンジニアの英語力は総じて高いので、とても快適に仕事をさせてもらっている。下手したら、去年アメリカでインターンしていた時(上司が日本人)よりも英語しゃべってる割合はずっと高い。
でも、中国人同士で議論が白熱した時はやっぱり中国語に切り替わって自分はついて行けないし、このままでは快適に仕事が出来すぎて中国語が全然上達しないままリロケーション期間が終わって帰国する可能性がある。それじゃあなんかもったいないし、仕事以外の生活もあるので、とりあえずプライベートでは意地でも英語話さないようにしている(というか、そもそも街では英語がほとんど通じないのだけど)
日本でとりあえず中国語検定3級までは取っていって、中学卒業レベルの英語程度なら話せるのだけど、やっぱりそれじゃあ全然足りないので、語学学校や家庭教師等を同僚の助けで色々と探しているところ。上海で有名な巨大書店の上海書城や上海外文書店に行ってみたのだけど、中国語学習関連の書籍がこれでもか!というほど揃っていて、勉強するモチベーション的にも最高。これは英語圏で生活するよりも全然楽しいなー。
宿について
リロケーションして最初の2週間はホテル住まいをしながら仕事+アパートを探しつつ、その後引っ越しというスケジュールだった。来て数週間で、言葉も不十分なままアパート探しは大変だなぁと思っていたら、日本で言うマンスリーマンション的なものを会社側が手配してくれたのでその心配は無かったのだった。
実は近年の上海の不動産価格の上がり様は異常のようで、家賃も下手したら東京に肩を並べるぐらいなんじゃないかと思う(実際、東京の自分のアパートより高い)。去年のインターン時のMSRもそうだったが、なんだか待遇が良くてこっちが申し訳ないぐらい。
あと、上海で、宿について気をつけたいのが「騒音」の問題だと思う。上海万博に向けて(かどうか知らないが)上海は建設ラッシュで、町中のいたるところで道や建物を、夜中・休日構わず工事していて、出来るならなるべく上の階の部屋を借りたほうが良い。たとえるなら、市全体からずっと「ゴォー」という地鳴りがしている感じ。あと、同じ階でも高架道路の方に面しているかどうかでも全然違う。
食事について
普段は昼からさっそく同僚達とぐーるぐーる回る式の中華レストランに行っているのだけど、一人あたり20元(=約300円)も出せば美味しい中華がお腹いっぱい食べられる。上海の料理は中国各地の料理と比べても日本人の口にも合うようで(辛すぎず、油っこすぎず)、食事については文句の付けようがない。住んでるアパートのキッチンが、中国らしからぬショボさ(ただの電熱プレートに、100均で買ったかのようなフライパン)なのも、自炊するモチベーションを急激に下げている一因である。
もちろん、「地球の歩き方」系のガイドブックに載っている店に適当に行ってみてもそれなりに旨い。ただしこの場合、必ずしも安いとは限らないのでちょっと注意かも。
一人の時は、街角で、日本で言う肉まん(肉包)系を1個0.5元で買ったり、街角の拉麺屋(日本式ではない)に入ったりもするけど、これも10元(=約150円)以下でお腹いっぱい食べられる。味は店やメニューによりけりだけど、今のところボラれたり、変な病気になったりした事はないので大丈夫だとおもう。
あと、朝早くバイドゥのオフィスに行くと軽い朝食が無料で出る。あと、同じビルにある施設で卓球やビリヤードで遊べたり。この辺もなんだかGoogleっぽい。(どうでも良いが、中国語で「卓球」と言うとビリヤードのことである。自分も含めて、みんなビリヤードを英語で何と言うかよく分からないので、ここだけ中国語だったり。)
生活について
アパートは地下鉄2号線の静安寺駅から歩いてすぐのところにあって、ちょっとうるさいけど、同僚いわく「上海の新宿」と言うだけあって住むには超便利なスポットである。「久光」という日系デパート+スーパーもあって、ちょっと高いが何でも揃う。一駅行くと南京西路駅(こっちは雰囲気的に「上海の銀座」にちかい)、もう一駅行くと市の中心である人民公園駅で、他の主要な場所も乗り換えてどこでも行ける。
上海は下手したら東京よりも都会で何でもあって便利だし、車が無いと基本的に生活できないアメリカと違って、自転車と地下鉄、そして、タクシー(初乗りが約150円程度と、これがまた安い)でどこでも行けるのでずっとこっちのほうが好きだな。
他にも、自転車買った話、携帯無くしてまた買った話、観光行った話、「上海の秋葉原」徐家汇の話などいろいろあるけど、よく考えたら「ソフトウェアエンジニア」全く関係ないのでこの辺で。上海においでの際はぜひご一報ください~
6 4月
週末第2弾はACL Student Research Workshop(SRW)の査読などをこなす。
これまでに、他の人の査読を論文読んでコメント書いたりして間接的に手伝ったことはあったのだけど、自分がちゃんと担当するのは初めて。自分がやっていることズバリな内容とは少し違ったので、関連する論文等を見直していたらだいぶ時間がかかってしまって締め切りギリギリとなる。
以前のEMNLP 2008や、小町さんの査読のまとめ記事などで聞いていたが、査読者として査読内容を投稿すると、他の人の査読内容(評価点+コメント)が名前付きで見ることができる(ここだけは「匿名」ではない)。つまり、その論文に対して誰がどんな評価・コメントを下したのかが分かる。これは、自分の評価観点の確認と、論点の見落としが無いかどうかなどの確認にとても有用なのだが、同時に研究者間の評判にダイレクトに響くので、うかつに不正確な評価はできず、これが査読の質を保つための一つの要因になっていて、なかなか良くできたしくみである。
このACL SRW、このワークショップの運営や査読を通じて、主に若手研究者から構成されるプログラム委員の査読スキルや運営スキルの向上も狙えて、とても良い制度だと思う(と前から機会あるごとに人に勧めている)。ただ、このワークショップに通るぐらいの論文が書ける人なら、ACLの本会議のほうに出しても採択される可能性が高いので、なかなか棲み分けは難しいところではあるけど・・・。
夜は、これまた会社も住まいもご近所の某社の某氏と食事など。アカウント名などについて語る。自然言語処理やってる人に「名前」について語らせると止まらないのは同じ分野にいる人なら分かってもらえるかと思う(大学ではよく研究ミーティングそっちのけで「名前ウンチク披露大会」になった 笑)。「姓@baidu.com」を(当然ながら)取れた自分は幸せで、こういう細かいことが、細部に神が宿ると信じるエンジニアのモチベーションにダイレクトに響くよね、というのが今日の結論だったり。
最後に、査読についての名言を贈ります。
『ともかく査読せよ。
もし君が良い論文に当たれば、幸福になるだろう。
もし君が悪い論文に当たれば、哲学者になるだろう』
— ソクラテスの名言より
実は今考えた。
5 4月
4/13からさっそく上海の長期出張に出ることが濃厚になってきたので、早速だけど(当分の)東京暮らし最初で最後の週末を満喫中です。
今日はお花見に誘われて2件ほどハシゴ。1件目は東大でお世話になっている研究員・先生方などとご一緒して、王子の飛鳥山公園あたりでお花見。王子の駅を下りたすぐに音無川とかいう川があって、桜の綺麗な風景が続く。駅からこんなすぐに桜の名所はあるし、王子は実に良いところだと思う(実は東大に就職したら住んでみたかった場所No. 1である)
2件目は、去年の夏に東京サイクリング・ツアーでお世話になって、その後色々と交流が続いているYukikoさんのお誘いで目黒川(自分のアパートから徒歩数分の桜の名所)で夜桜を楽しんでくる。自分が東京で住まいを見つけた後になって、偶然ご近所だったことが発覚して、なんだかご縁が深いなぁという感じ。
天気もあまり良くないので、川沿いにぶらぶら歩いた後、家にお呼ばれして、他のご近所の方々と一緒に美味しい食事をいただく。こういう「宅飲み」とはちょっと違ったホームパーティー的なもの、アメリカではけっこう呼ばれていたけど、日本でやるのもけっこう良いなぁと思う。
しかし中目黒は住めば住むほど良いとこだなー。特に自分みたいな男の一人暮らしにはもってこい。出張で長期間留守にするのは名残惜しいけど、また帰ってくる時を心待ちにして自然と仕事のモチベーションも上がる日々でした。
2 3月
2月末でついに8年住んだ名古屋ともお別れ。3月中は、ダブル家賃をなるべく避けるために実家をバッファーにして東京に引っ越すため、
1. まず不要なモノや家具等を処分したり実家に送ったりしておく
2. 旧居の退去日に残ったモノを車に全部積んで実家に帰る ← いまここ
3. 新居に荷物を運んだり送ったりする
というように3段階に分けて段階的にやっている。
引っ越しはけっこう複雑な作業なので、進めていくと大小さまざまな問題に出くわしてけっこう頭を使う。たとえば、
- モノや家具等のうち、どれを処分してどれを新居に運ぶか どのタイミングで、どうやって運ぶか(運搬コストを最小化するにはどうしたらよいか)
- 旧居の退去時期と新居の入居時期はいつにするか(家賃の合計額を最小化するにはどうしたらよいか)
- 運搬用車にいかに効率的に荷物を載せるか(載せた荷物の価値の合計を最大化するにはどうしたらよいか)
などなど。最後のやつは文字通り「ナップサック問題」で、どのサブ問題も結局は「引っ越しのトータルのコストをいかにして最小化するか」という最適化問題に落ち着く。
自分は大学に入ってから一度も引っ越しをしたことがなくて、今回引っ越しのコストがいかに高いかを思い知って頭を悩ませているのだけど、こういうふうに「脳トレ」として考えると俄然楽しくなってくる。実際、築山節氏著の『脳が冴える15の習慣』 にも、
現代人は脳のタフさ(指令を出し続ける体力)が欠けている
これは、日常的な雑用を面倒くさがらずに片付けることで鍛えられる
という趣旨のことが繰り返し書かれており、こういった意味で引っ越しはかなり有効な「脳トレ」である。この本、「脳の健康」というトピックに関するとても良い本なので、エンジニアや研究者に限らず、全ての頭脳労働者におすすめしたい。
ちなみに、個人的に思う最大の脳トレは「会社を経営する」ことであるし、これが会社経営者に成功者が多い理由だと思う。どっちが鶏か卵か分からないが。
ちなみに、今回引っ越しをするにあたって、名古屋大学の下宿用品リユース市がものすごく役に立った。物品の提供側に回るのは初めてだけど、とても良い活動だと思うので今後もぜひ続けていって欲しい。ちなみに、昨年度はfrippa側の社会貢献として、提供物品のデータベースシステムを提供させてもらった。運営側にも携わることができて貴重な経験ができるので、ぜひ携わってみたい人にはオススメ。
今週からは言語処理学会第15回年次大会(NLP2009)に参加するために鳥取入りしています。詳細についてはまたあとで書く。
19 2月
http://d.hatena.ne.jp/Gelsy/20081123/1227414778
賃貸探しで不動産屋さんを攻めるたった一つのポイント
確かに、構造形式を知るのは重要。特に防音を気にする人は。
でも、物件資料に「RC造」ではなく「鉄骨鉄筋コンクリート」とかそのまま書いてあるのも多いし、何しろ付け焼き刃的な「知ったか」はすぐバレる。
先月末、時間を取って東京で賃貸物件を探すために不動産屋を回ってきた。そこでの経験で、賃貸探しにおいて重要ポイントをいくつか発見できたので書いてみる。
やはり実際に不動産屋回りしてみないと気付かないことがたくさんあったので、これから探す人の参考になれば幸いです。
ポイント:
■ 不動産を選ぶ前に、不動産屋を選ぶ
■ 「山登り法」でどんどん良い物件を発見する
■ 家賃は交渉できる!
■ 不動産を選ぶ前に、不動産屋を選ぶ
「最低10件は内見してから決める」というのは、もう色々なところに書かれていて、もはや不動産選びの鉄則となりつつあると思う。これには禿げ上がるほど同意したい。実際、自分も今の物件に出会うまでに10件近く内見した。
でも、「10件内見」には意外な盲点がある。それは、
の2点。
1点目については、特にこの時期は日が短いので、内見ができるのは実質夕方までだと思う。夜だと日当たりとか周辺環境とかが分かりづらい。数を回ろうと思うと、どうしても2~3日まとまった時間が必要。
2点目については、似たような条件の物件を一度にたくさん見過ぎると、物件の情報どうしが頭の中でこんがらがって、特に記憶力の悪い人(まあ自分なんだけど)にはかなり辛いということ。写真や動画で記録することによってある程度防げるけど。
なので、良い物件に出会うには数を当たらないとダメなのだが、下手な鉄砲はなるべく撃たないようにしたい。
そのためには、不動産を選ぶ前に、不動産屋をしっかりと選ぶこと。変な不動産屋に入るのは時間と記憶力のムダ。そのためのコツは、横文字系の大手チェーンはなるべく避けることと、事前にネットなどで不動産屋に関する情報収集をしっかりしておくことが大切。
例えば、mixiの地域コミュニティでは、「オススメの不動産屋は?」みたいなトピが立ってることもあるし、前回紹介したリンクなどを駆使して、その地域に引っ越した人に実際に聞いてみるのが良いかも。
自分の経験では、「駅前にある」「割と大きめな」「○○不動産」系の不動産屋が当たりの確率が高かった。個人で昔ながらやってるような小さいところに入ったら、頑固オヤジが出てきて「この辺の不動産屋は俺が仕切ってるゼ」的な雑談で数十分を無駄にするところだったことも・・・。
逆に横文字系のところに入ったら、だれでも見られるWebサイトで賃貸情報を検索し出して「ここなんてどうですか?」って・・・。いやいや、その情報、家からもう既に何回も見てますから。それで満足できなかったからここに来てるんですが。
■ 「山登り法」でどんどん良い物件を発見する
良さそうな不動産屋をリストアップしたら、どんどん訪問する。予約を取ると吉だけど、平日とか、午前中とかに動ける人は飛び込みでも大丈夫。
始めに入った不動産屋で良い物件が見つかるのは期待してはいけない。大事なのは、「次の不動産屋では、さらに良い物件を見つける」ことを目標に、次々に不動産屋を訪問していくこと。これは、関数の極大値を、今の時点から少しでも良い方向へと繰り返し点を移動させていくことによって求める再急勾配法(山登り法)に似ている。
アルゴリズムで書くとこうなる。
入力:不動産屋のリスト 出力:X(最良物件)
1 X = null
2.1件目の不動産屋を訪問し、その時点で見つかった最良物件をXに代入
3.n 件目の不動産屋を訪問し、Xより良い物件が見つかれば、Xを更新
4.不動産屋のリストが尽きるまで、ステップ3を繰り返す
このためには、「現時点での、自分にとっての最良物件X」の情報をコピーしてもらっておいて、それを次の不動産屋で見せる。ポイントは、そのコピーを見せながら、
「これより条件の良い物件はありますか?」
「この物件、この点(ある条件)が改善されれば完璧なんですが、そんな物件ありますか?」
などと直接聞いてしまうこと。向こうも、こちらが複数回ってると分かると中途半端な対応はできなくなる。答えは「イエス」か「ノー」か、しかないのだから。
このメソッドの良いところは、時間をかければ必ず良い物件が見つかることが保証されてること。少なくとも、前に回った不動産と同等以上の物件が見つかるから。あとは数と確率の問題になる。
このメソッドは、実際に回ってる時に、ある不動産屋の営業マンから言われた「色々回ってらっしゃるようですが、ちょっとその物件情報見せてもらえますか?その物件のどこが改善されたら、そこに決めようと考えるでしょう?家賃?駅からの距離?」という言葉がきっかけで思いついた。結局、そこで条件を伝えたら、好条件の物件が出てきて、そこで契約したってわけ。
■ 家賃は交渉できる!
今回、不動産屋巡りをしてみて一番意外だった点はこれ。
家賃は交渉できる。いや、交渉すべき。
というのも、今回の不動産屋巡りで、内見をしている時に「この物件、家賃XX円で設定してますけど、YY円(XX円よりも2,000円安い値段)ぐらいでも考えますよ」と不動産屋の人から(わざわざ)教えてもらったことが、一度ならず2,3度あったこと。
それで、他の不動産屋の人に理由を聞いてみたら「家賃というのはそもそも、このくらいなら貸して良い、という値段に2~3000円ぐらいはだいたい上乗せしてある。上乗せした値段で借りてくれればしめたもの。でもその値段が絶対というわけではない」ということだそうで。
なので、その不動産屋が「元付け」の時は特に、一度家賃について聞いてみるのが良い。さらに、複数の不動産屋に情報を出していて、家賃の値下げが何度かあった物件だと、不動産屋によって、全く同じ物件の家賃が数千円違ったりすることもある。結局、自分が行ったある不動産屋で見た好物件が、次の不動産屋でそれよりも5000円も安く設定されているのを発見して、結局その物件に決めたという。
あと、「女性希望」ならまだしも、「女性専用」も実は交渉できる余地がある。実際に、「女性希望」の物件がすごく良かったので、その場でオーナーさんに電話して聞いてもらったらOKだった、ということもあった。もちろんその場合「きちっと使ってくれそうな借り手(服装とか、話し方とか)」を演出するのはとっても大切。
「礼金は交渉してみる」って書いてあるサイト等はいくつかあったけど、この次期(2月~3月)はほとんどできないそうで。礼金をわざわざマケてまで借り手を探さなくても、入れ替わりが激しいので、礼金をちゃんと払ってくれる借り手がどうせそのうち見つかるから。まぁ、これは「家賃を値切り過ぎる借り手」についてもある程度当てはまるので、家賃の値下げにあまり期待し過ぎるのもよくない。
■ そんなこんなで
中目黒駅徒歩10分、鉄筋コンクリート造洋室1DK(26平米)、2階(最上階)角部屋で共益費込み8万円ジャスト(!)の好物件を見つけてそこに住むことにしました。知人に話すと「なんかワケあり物件じゃないの?」と言われるぐらい。実際そこは階下に住むオーナーさんの一軒家の2階を賃貸用にリフォームしたもので、間借りして居候している感じに近いかも?
そういった意味では確かに「ワケあり」かもしれない。オーナーさんが個人で、戸数の少ない物件は、割と適当に家賃を決めてるところが多いのでかなり狙い目。同じようなところで、他には「広尾のRC造1DK(29平米)で8万9000円」なんて好物件も。
もちろんこういう物件はネットには載らない可能性が高いので、下見も兼ねてゆっくりじっくり回ってみるのがいいかも。たとえば、1日回っただけで、家賃が1000円安いところを発見できただけでも、そこに2年住むとして(敷金・礼金等全部考えると)約3万円も節約できたことになって、これは大抵のサラリーマンの日当よりも高い。
こう考えると、賃貸選びで一日潰すというのは、ものすごく割りの良い行動なんですね。
関連記事:
土地勘の無い人が東京で住むエリアを探すためのお役立ちリンク
http://blog.lilyx.net/2009/01/27/tokyo-area-search/
土地勘の無い人が東京で住むエリアを探す方法 下見編
http://blog.lilyx.net/2009/02/11/tokyo-area-search2/
11 2月
前回の
のつづき。
ネットや書籍などで、東京の地理ににわかに詳しくなって、住みたいエリア候補の目星がついてきたら、実際に下見をしてみよう。これは、不動産屋まわりを兼ねてもいいかも。
自分も学生の時は、大学合格発表後のその足で、周辺の不動産屋に駆け込んだりもしたのだけど、その地域のことをよく知らないまま不動産を探し出すのはとっても危険だとおもう。
自分は、わざわざ東京で1泊宿を取って、2日間かけて下見をしてみた。そこで学んだことを書いてみます。
■ 真っ先に「通勤・通学シミュレーション」をしてみる
まずこれ。候補エリアのそれぞれについて、実際に使う予定の交通手段で、実際に通う時間帯に(ここ重要!)そのエリアから職場・学校まで実際に行ってみる。会社に勤めてると難しいかもしれないけど、平日にできるならベスト。電車なら早朝に起きて通勤ラッシュに揉まれてみる必要があるので、必要ならホテルなり知人・友人宅に泊めてもらう。
そうすると、通勤電車がどのぐらい混むのか、駅から自分の足でどのぐらい歩くのか、自動車の交通量はどのくらいか、道路の起伏はどのくらいか、等々、ネットや書籍からは分からない貴重な情報が得られる。
あと、駅での乗り換えにどのぐらいかかるかも重要ポイント。新宿とかの巨大ターミナルならなおさら。自分の住んでる名古屋だと、地下鉄は地上に出ずに短時間で乗り換えられるのが普通で、線ごとに分かれている東京の地下鉄駅を見てショックを受けたことがある。
「通勤シミュレーション」は下見に行ったら真っ先にやったほうがいいとおもう。なぜかというと、候補エリアが複数ある場合、この通勤シミュレーションをしてみると「やっぱりここはダメだ」というエリアが必ず出てくるため。自分の場合、話には聞いていたが、実際に乗ってみて大江戸線の深さとウルサさに絶望したので、それだけで候補エリアが半分に減った。これを下見の2日目にやってしまったため、1日目にムダなエリアを下見していたことになってしまったという・・・。
■ やっぱり下見には自転車が最強
「通勤シミュレーション」でも生き残ったエリアには実際に下見にいってみる。
下見のときには、駅周辺の様子、住宅地の様子、スーパーやコンビニ、商業施設等々の位置など、実際に生活したつもりになってふらふら回ってみるのが良い。この辺の優先順位は人によって異なるので、自分の生活をリアルに予想しながら各項目をチェックする。
こういう目的に一番適しているのはやはり自転車だと思う(自分が自転車通勤を目論んでいるということもあるけど)。徒歩だと遅すぎるし、車やバイクだと小回りが利かなさすぎる。自転車は友人等に借りてもよいし、レンタルサイクルのサービスがたくさんあるので利用できる。自分は
無印の有楽町店
http://www.mujiyurakucho.com/info/index.asp
で借りた。一日1,050円。他にも「レンタルサイクル」でググればたくさん出てくる。
■ 携帯ナビ便利!!
やはり土地勘のない地域を下見することになるので、地図は必須である。紙の地図でも良いのだけど、現在地を確認しながら自転車で色々回るのはけっこう骨が折れる。そこで本領を発揮するのが携帯型ナビ。携帯電話のGPSナビ機能ではない。
勝間和代氏も自転車での移動に活用していると聞いて前から気になっていたデバイスだけど、下見ほどこの携帯型ナビが活躍するシチュエーションもそう無いとおもう。日本全国の地図が手のひらに収まっているだけでも凄いのに、道案内までしてくれて、自分みたいな方向音痴には特に必須・・・。ネットで色々下調べをした結果、この
nuvi 250 Plus
http://www.iiyo.net/products/nuvi250plus/index.htm
を購入。iPod Touch用のアームバンドとマジックテープで自作したマウントキット(と呼べるものなのか分からないけど)を使って自転車に固定して走行。
この携帯型ナビを使った自転車走行が実に便利で楽しくて驚き。ビルの谷間などちょっと電波が弱かったり、道案内が自動車用になってて自転車には少し違和感があったりと、多少残念な点もある。でも、トータルで見て十分正確でナビ機能もしっかりしているので、山手線の周囲あたりのエリアなら、一日4~5箇所は効率的に回れる。
意外に気に入ったのが、地点の「お気に入り」機能で、自分の気に入った地点やお店などの位置をブックマークしておける。Google Mapsをはじめ、同様のことができるWebサービスはたくさんあるけど、ネット繋がらなくても使えるし、見るときも便利なのでやはり携帯型ナビのほうに軍配が上がる。 たぶん引っ越した後のほうが重宝しそうな気がする。
■ 五感を総動員して下見
せっかく下見に行ったのだから、ネットや本では得られない情報を集めるのに終始すべし。写真を撮るのもいいけど、風景を記録する、というよりは、回ったエリアを後から思い出すための手がかりとして考えておいたほうが良い。
他の地域は分からないけど、23区内では全ての電柱にそこの住所が書かれているので、写真を撮るときはそれが視野に入るように撮っておくと後から見直すときに便利。
下見の時には五感を総動員する。特に、ネットでは得られない「聴覚」「嗅覚」を重視する。「聴覚」は特に重要で、大通りを一歩入っただけの住宅地だと、行き交う車・バイクの音がうるさい所もあるし、人通りの多いところも気になる。とりあえず、自分が住みそうな住宅地に一歩入ってみて、そこで耳を澄ましてどんな音が聞こえるか注意してみたほうがよさげ。
「嗅覚」も、変な匂いのするところは大体NG。変な匂いの原因はだいたい飲食店街が近くにある、とかそういうので、そういう所の近くに住むとロクなことが無い。
あと、地元にある飲食店にふらっと入ってみて「味覚」を使うという手もある。美味しい店を見つけられればしめた物だけど、他の客の様子(住民のレベル・雰囲気)とか、混み具合とか、学ぶことも多い。
まぁこの辺は、同じ「エリア」でも場所によって大きな差があるので、不動産の内見のときでも遅くは無いかも。でもやはりエリアの雰囲気を肌で感じてくるというのは大事じゃないかな。なんだかんだ言って、最後に利くのはやはり「直感(第六感?)」なので、スペックで測れない「街の魅力」みたいな物を感じ取れて、「この街に住みたい!」って思えれば下見は成功じゃないかな。
27 1月
これはもう自分のためのリンク集ですよ。
東京に住むことになった場合、賃貸マンションなど不動産を探す前に、そもそも住むエリアを決定する必要があって、それが全く土地勘の無い人にとっては意外に難しい。幸いにも、今ではネットで情報が充実しているので、ネットによる情報収集+友人・知人からの情報収集+1回(~2回)の下見、で十分に住む街を決定することができると思う。
考えてみれば、東京に住んでる人だって、自分の生活圏外は意外と知らないもの。たとえば、あなたが今住んでいる地域(首都圏とか、大阪圏とかの範囲)に引っ越して来る人がいて、その人の条件に合う住む所について的確なアドバイスをできる自信はありますか?
それなら、ネット情報で、土地勘の「にわか専門家」になってしまうのが手っ取り早い。
■ 地域の目星をつける
東京の路線図
http://www.meik.jp/2rosenzu/01_tokyo_rosen.html
まずはここから 通勤・通学先を中心とした路線の関係を把握する。もう何百回と見まくる。路線に詳しくなっておくと引っ越した後も便利だしね。(ちなみにこのリンク先はデータ販売なので、サンプルを勝手に参照しまくるのはどうかと思うけど、とりあえず見やすかったし、宣伝にもなるので許してください。。。)
住むところのガイドブック(ガイドムック?)としては
どこ住む?東京 ’09―駅周辺生活便利ガイド 住みたい街が必ず見つかる! (昭文社ムック)
http://www.amazon.co.jp/dp/439826521X/
がある。都内の120駅に対してその街の交通・生活の利便性や、家賃相場、治安などのデータがリストアップしてある「街カタログ」。この時期、本屋で平積みになっているところも多い。見た感じ、かなり若者向け(しかもかなりスイーツ(笑))で、「穴場的なお店」みたいな、引っ越す人にとってはどうでもいい情報が満載。皮肉だけど、各街の「スイーツ(笑)度」が分かっていいかも。カタログ的に広く浅く知るのに有効。
-住みたい街ランキング2008結果発表-
http://www.walkerplus.com/newlife/ranking/index.html#tokyo
こういうランキングを見て、街のイメージを把握しておく。こういう系のランキングは実にたくさんある。ただし、「住みたい街」ランキングは、主に家賃相場と相関があるだけで、利便性は必ずしも良いとは限らない点に注意。利便性を知りたい場合は「住んで良かった街」ランキングが狙い目だと思う。
[住みやすい街選び(首都圏)]All About
http://allabout.co.jp/house/townshuto/
街選びに関して意外と(失礼・・・)情報の充実しているAll About。メジャーなエリア別に、街の様子、利便性、家賃相場などがだいたい分かる。例えば、
成熟の街で駅前再開発。さらに変わる中野
http://allabout.co.jp/house/townshuto/closeup/CU20080625A/
演劇、音楽と猥雑な活気の街「下北沢」
http://allabout.co.jp/house/townshuto/closeup/CU20060425A/
とか。あと、
ひとり暮らしに◎な街、×な街 - [住みやすい街選び(首都圏)]All About
http://allabout.co.jp/house/townshuto/closeup/CU20071019A/
シングル男性に住みやすい街ベスト5(首都圏)
http://allabout.co.jp/house/townshuto/closeup/CU20051228A/
などの(信憑性はともかく)ランキングも充実しているので、一つの参考になる。
沿線や地域でいくつか候補が出てきたら、家賃相場を調べてみる。「HOME’S家賃相場」は間取りなどの条件に従って、沿線・地域の家賃相場をリストにしてくれるので便利。
家賃のことならHOME’S家賃相場
http://yachin.homes.co.jp/
ただし、ここで出ている家賃相場はあくまで、玉石混交の中での「平均値」であることに注意。平均値が高いからといって、安い物件が無いということは必ずしも言えない。一部の高級物件が平均をつり上げていることも(代わりに中央値や標準偏差も出して欲しかったなぁと思う自分は間違い無く理系脳)。高いかどうかは、実際の物件情報を見てみた上でしか判断できないと思うので、物件情報リストを眺めてみるといいかも。
東京で賃貸住宅を探している人への勝手なアドバイス
http://d.hatena.ne.jp/Yamashiro0217/20081226/1230306202
はてブで「賃貸」「部屋探し」などのタグで検索するとこの手のアドバイスがたくさんヒットする。具体的な地域については、あくまで一個人の意見なので注意。特に治安については、個人によってイメージが違って議論が割れるので、2chとかではそもそもタブーになってることも。住む沿線の候補があれば、例えば「○○線 住む」「○○線 家賃」「○○線 混雑度」などのキーワードでGoogle検索してみるのも良い。
キョリ測
http://www.mapion.co.jp/route/
自転車通勤を狙っている人に限らず、学校・職場から駅、住居から駅の距離や(徒歩|自転車|車)での移動時間が道なりで測れる。自分はこれまでジョギングの距離測定に使っていたのだけど、部屋探しでこんなに重宝するとは思わなかった。
具体的に使う前に、「今住んでいる」地域で、日常よく行くルート、例えば家から職場まで、家から駅まで、最寄りのスーパーまで、の距離をあらかじめ測っておくととっても便利。○○km、って言われて具体的な距離がイメージできれば良いけど、それよりは「いつも行く○○駅までの半分」とか言ったほうがはるかり分かりやすい。
あと、治安を気にする場合、以下の犯罪マップ等が参考になる。
犯罪発生マップ:警視庁
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/toukei/yokushi/yokushi.htm
■ 人に聞いてみる
一人で決めかねている、もしくは右も左も分からない場合、人に聞いてみるのが早い。東京にリアル友人・知人がいなくても、今はネット上で「人に聞ける」。
東京での部屋探し(2ch 一人暮らし板)
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/homealone/1231007450/
人の質問と回答を見てるだけでも、色々な地域があって参考になるし、
質問用テンプレが用意されているのでそれに従って聞いてみるのも手。あと、最初に書いてあるテンプレ(リンク集)が激しく便利。2chのこういう「定番スレ」はテンプレが異様に充実する傾向にある。
人力検索
あえてURLは載せないけど、はてなとか、Yahoo!知恵袋とか、OKWaveとか、そういうの。自分の勤務地や、路線名、候補地名などでキーワード検索してみると、過去の類似質問がぞろぞろ出てくるのでそれだけでも参考になる。それでもやっぱり、細かな条件は人によって全く違うので、一番手っ取り早いのは自分で質問してみること。質問のときには、条件をなるべく詳しく、優先順序付きでリストアップするとなおよい。「どこがいい?」と聞くより「AとBとCで悩んでるのですがどうですか」「Aは適してますか」と聞く方がよい。まあ、これは人に物を聞くときの常識なんだけど・・。
■ 街の様子を知る
住む場所について具体的な候補がいくつか出てきたら、それぞれの街の様子を調べていく。街の名前を入れて画像検索すると、こういうページがヒットすることも。ただし、写真とかは駅周辺が多いので、実際住むエリアの雰囲気は分からない。
東京メトロ 銀座線が通る街
http://homepage1.nifty.com/ktymtskz/metro/
住みたい街がきっと見つかる「あの街」レポート
http://blog.stepon.co.jp/contents/townreport/index.html
そこで活躍するのがストリートビュー。実際に道を歩いて360度の写真を見ることができる。ネタになる写真を探すのも結構だけど、こういうのがとっても健全な使い方だと思う。
目当てのエリアがあれば、駅から歩いてみる、周辺をうろうろしてみる、など色々使い方ができる。
Google マップ ストリートビュー
http://www.google.co.jp/help/maps/streetview/
あと、ストリートビューの写真の中には天気の悪い日に取ったものがけっこうあるので、そういうので街の雰囲気がマイナスになるのは実にもったいないなぁと思う。逆に、雰囲気の悪い街でも良い天気に騙されないように。
まちBBS東京23区掲示板
http://www4.machibbs.com/tokyo/
住むエリアの具体的な情報が知りたければかなり有用な「まちBBS」。2chの地域版のようなものだが、2chに比べノイズが少ないと思う(ホスト名が出るからかな?)
このスレがたくさん伸びているようであれば、そこは人がたくさん住んでて活発なところ、と推測できる。だいたいウマい飲食店の話が多くてよそ者には意味不明だけど、スーパー、ドラッグストア等々生活に密着した話題も多いので、生活に密着した情報が手に入る気がする。これは特に引っ越した後に重宝する情報だけど、あらかじめ知っておいて損は無い。
あと、たまに事件・事故が起きたりするとスレが活気づくので、それでどういう事故が起こりやすいかを知ることができる。
【東京】各街の雰囲気
http://machi.wikiwikiweb.jp/
2chスレのまとめサイト。路線ごとに、各街の雰囲気に関するレスがまとめてある。あくまで2chの情報ですが。
とりあえず今回はここまで。情報収集で候補を絞ったら、次は実際に下見に行こう。下見についてはまた後日書くかも。
追記:下見編書きました。
土地勘の無い人が東京で住むエリアを探す方法 下見編
http://blog.lilyx.net/2009/02/11/tokyo-area-search2/
23 12月
個人的には、いわゆる「自己啓発本」「成功本」の類に書いてあることは、読み物としては面白くても、効果のほどについては話半分に聞かなければいけないと思っている。なぜかというと、ほとんどの本は「わたしはXXをしたから成功した、だからあなたもXXすれば成功する」というロジックで書いてあるから。ここで「XXは成功に対して効果があった」ということをちゃんと示すためには、「他の条件を全く同じにしつつ」、比較対照群として「わたしはXXをしなかったら成功していなかった」ということも同時に示さなければいけない。個人でこれを立証するのは不可能だから、こういうロジックで書いてあることを鵜呑みにするのはどうかと思う。
これは巷に溢れるいわゆる「英語学習本」「英語教材」に対しても同じで、ほとんどが「私はこういうメソッドを使ってTOEIC 990点を取った、だからあなたもやればTOEIC 990点を取れる」というロジックで書いてある。こういう本の著者に限ってだいたい留学したりMBAを取ったり外資系に勤めたりしていて、英語力向上の背景にある他の要因、例えば自分の内発的な動機とか外部環境とかを一切無視していたりする。だいたいそういう状態におかれた人のモチベーションの高さというのはすさまじくて、そういう人は実際、その主張するメソッドを使わなくても英語力が向上してTOEIC 990点を取っていた可能性が高い。つまり言ってるのは「必要に迫られたのでとにかく必死に勉強したら英語力が上がったよ」ということでしかない。そりゃそうだろうね。
そういった意味で、この本外国語学習の科学ー第二言語習得論とは何か(白井恭弘著)には好感が持てる。外国語学習(Second Language Acquisition)論のまとめとしても使えるように、との筆者のねらいから、「外国語を学習するとはどういうことか、どういう要因がその成果に影響を及ぼすか」ということについて、あらゆる側面についての研究が紹介されている。根拠となる参考文献も全て示されているので、必要に応じてソースに当たれるし、主張の信憑性はいわゆる「英語学習本」よりもはるかに高いとおもう。トピックは、ばっと列挙するだけでも「第2言語学習における母語の影響はどのくらいか」「学習開始時の年齢要因・臨界期は存在するか」「文法事項はどういう順番で学習されるか」「アウトプットは必要か」「効果的な教授法はどのようなものか」などなど多岐に渡っていて、それだけでもとても質の高い「まとめ」になってる。
もちろん、「効果的な外国語学習法」を求めてこの本を読みたい人もいると思うのだけど、それだけを目当てに読むと、途中では研究や基本概念の紹介などが続くので「ようするにどうすればいいの?」としびれを切らすかもしれない。でも、最後にちゃんと「効果的な外国語学習法」という章があって、ここでは研究成果を踏まえながら学習法についてのまとめが書いてあるので、最悪、邪道だけどここだけ読んでもエッセンスが分かるかもしれない。とりあえず下に、この本に書かれている外国語学習についての主張を、自分のバイアス付きでまとめてみるので、簡単に知りたい人は参考にしてみてください(各項目の最後の段落が、自分の意見で、それ以外は著者の主張もしくは紹介です)。
始めるならなるべく早く
どうやら年齢要因はかなり強いらしいので、外国語学習を始めるなら早いに超したことはない。ただし、いわゆる「臨界期(この年齢を超すと外国語学習が著しく困難になる年齢)」の存在については研究者間でも意見が大きく分かれている、とのこと。
個人的には、「始めるならなるべく早く」ということには、機会損失を防げるというメリットが一番大きいと思う。逆に言うと、英語を1年間勉強するのが遅れたら、その1年間に「もし英語ができていたら享受していたかもしれない恩恵」を失うデメリットが大きい。個人的な経験だけど、一度身につけた英語力は、使い続けているうちは簡単には減らない。そして不思議なことに、英語ができる人ほど英語を使い続けるためのコストは小さいし、使い続けられる環境に恵まれる確率も高くなる。これはロケットの慣性に似ている。
大人になってからネイティブ並みの発音を身につけるのは著しく困難
これは多くの人の経験とも一致すると思う。でも個人的には、「ほぼネイティブレベル」ならそんなに難しくないと感じるし、ほとんどの人にとって「ほぼネイティブレベル」で十分。むしろ「イントネーションとかリズムの方が個々の音の発音よりも重要」というのが知見だそうだ。
外国語学習に対する「適性」というのは確かに存在する
アメリカでは、どうしても外国語が学習できないという「外国語学習障害」というのが認められつつあり、これに認められると大学の外国語の単位を免除されるらしい。残念ながらこういう人はある割合で存在するが、大切なのは、適性を多様に捉えて、自分の適性(分析が得意か記憶が得意か)に合った学習法を使うことだという。
性格が外向的なほど良い
いわゆる「非コミュ」は外国語学習に対しても不利だそうだ。ただし、内向性というのは、学業成績とは正の相関があるそうで、こっちのほうが個人的には興味深い内容だった。
学習対象言語を話す人や文化に興味を持つ
これを「総合的動機付け」と言い、「TOEICが必要」「就職に有利」といった「道具的動機付け」よりも重要であるそうな。
「アメリカかぶれ」みたいなのも結構重要ということか。
インプットはものすごく大切
外国語学習には、意味の理解できる文を大量にインプットすることが欠かせない。これに反対する研究者はいない。「聞いても20パーセントしかわからないような教材を聞くより、80パーセント以上分かる教材を何度も聞いたほうが効果があります」とのこと。
これはまぁ、最近ではほとんどの英語学習本にも書かれていることなので大丈夫かと。もちろん、学校の授業や英会話学校だけでは圧倒的に足りない。
「アウトプットの必要性」
アウトプットそのものが言語能力の向上につながった、という結果はあまり出ていないそうだ。「それまでまったく話さなかったのに、突然完璧な文で言葉を発し始めた子供」が居ることから、必ずしも実際にアウトプットする必要は無いようだ。ただ、こういう子供らも、その前には必ず頭の中で無意識的にしろリハーサルをしていると考えられるから、キーとなるのは「アウトプットの必要性」だそうだ。
実際、頭の中でリハーサルしているときの脳の活動をfMRIで調べると、実際に話しているときに近い活動が観察されるとのこと。これは、英語を話している時間が何倍にも増えたようなもの。
「英語学習にはアウトプットが大事!」というのが最近の潮流だと思うけど、必ずしもそうでないかもしれない。英語学習本によく書いてある「英語で日記をつけてみる」「英語で独りごとを言ってみる」というのも重要かもしれないけど、実際に口に出す必要はなくて、頭の中でリハーサルするだけでも同じ効果が得られるということ。
スピーキングのしすぎも問題
ブロークンな表現が身に付いてしまう可能性があるので、あくまで「インプット>アウトプット」で。バランスを大事に。
そういえば勝間和代氏が、著書の中で「勉強においてはインプットとアウトプットは半々にしろ」という主旨のことを述べているけど、これは外国語学習には必ずしも当てはまらないので、特に初心者のうちは気をつけたほうがいいと思う。
三単現の-sができないからといって落ち込まない
多くの研究によって、三単現の-sが実際に使いこなせるようになるのはかなり後のことだということが示されているとのこと。
これは自分にとっても目からうろこだった。確かにそうだよなぁ。今でこそ、この三単現の-sとか、疑問文とか否定文では動詞が原形、現在完了では過去分詞形、といったことについて、話してるときにもほどんど間違えなくなったけど、けっこう最近(具体的には、TOEICで 800点台まで)は話していてもしょっちゅう間違えていた。この文法規則を学習するのは中学生なのだけど、「自分はこんな簡単なこともできないのか」と自分を責める必要は無いようだ。
言語を使ってメッセージを伝える、ことに学習活動の重点を置く
つまり、英語「を」学ぶのではなく英語「で」学ぶ、ということ。自分の興味のある分野を読んだり聞いたりすると良い。
単語は文脈の中で覚える
大人になると、九九のようにひたすら暗記する能力が下がるので、文脈と結びつけたり、必要であれば語呂あわせをつかったりして単語を覚えるのは大切。
結局内容をまとめると、最も大事なのは「インプット理解とアウトプットの必要性」であって、これは巷に溢れる「英語学習本」に書いてあることの最大公約数的なアイデアなのには少し拍子抜けしてしまうかも。でも、巷に溢れる「英語学習本」を何十冊も買ってきてその最大公約数を取るよりは、この本を1冊買ってそのエッセンスを理解した方がはるかに安上がりなんじゃないかな。
3 11月
ついに出ましたね。最強のメモツールEvernoteのAPI。
けっこう前から2008年夏にAPIリリース予定という情報はあったのだけど、夏を過ぎてもなかなか出ないのでEvernoteはオーストラリアで開発されてるんじゃないかと悶々としながら待ってた甲斐があった。
Evernoteいいですよ
Evernoteがどんなメモツールかについては色々なところで語られているのでここでは割愛するけど、自分がここ半年間のうち試した色々なツールの中でも、自分の知的生産作業に対して最も大きなインパクトがあったツールの一つだと思う。MSRでインターンしてた頃から使ってたのだけど、使用感とか、同期の具合とか、インターフェースとかが的確にツボを突いているのでひどく気に入ってしまい、今では、論文管理、ブックマーク、Webクリッピング、ミーティングや講演・学会発表メモ、読書メモ、チェックリスト(レバレッジ本田直之さんの「習慣チェックリスト」に近い)、日記などを含めて全てまとめてEvernote上で管理するようになってしまった。”Remember everything”とはよく言ったものである。
そんな感じで調子こいてメモを作成しまくっていたので、今では1200件以上のメモが溜まってしまったわけで、これだけ情報がたまるとこのツールを自分でハックしたいと思うのが自然な流れだと思う。Evernoteに溜まってるメモ自体が自分の「知的生産ログ」みたいなものなので、自分の知ってる自然言語処理技術使っていろいろ遊んだらきっと楽しくさらに実用的に決まってる。例えばEvernoteではタグ付けてメモを管理できるが、メモの内容(や欲を言えばそのリンク先まで含めた内容)を基にして自動クラスタリングして可視化できたら便利に間違いない。曖昧+関連検索などを絡めてキーワード検索をもっと賢くしても良いと思う。今のWindowsクライアントに付いている検索ボックスは動作が怪しく、せめて日本語をちゃんと扱えるようにもしたい。などなど。
Evernoteには一応メモのエクスポートが付いてるが、内容ダンプみたいなものでXMLをせっせとパースしなければいけないし、これをハックするのは何かが違う気がする。そこでAPIを使ってスマートに直接サーバーのDBに問い合わせできれば嬉しい。
APIを使うまで
API情報はだいたいこのページにあるのでひとまず読んでみましょう。
Evernote API Overview | Evernote Corporation
http://evernote.com/about/developer/api/
API keyの発行は、よくAPIサービスにありがちなように、申請すると自動で発行してくれるようなものではなくて、フォームから直接サポートへ問い合わせる必要がある。どちらかというと、ユーザーに一般公開しているというよりは、サードパーティーにクライアント作成用のSDKを配布しているノリに近い。上のページのリンクをたどっていくとこのフォームにたどり着く。リンクミスではない。
ここに「すごく・・・API Key欲しいです・・・」の旨を書いて問い合わせ。1営業日ぐらいでメールで返事が来る。このあたりのプロセスは既に経験した方がいらっしゃるようだけど、どうやら簡単にはAPI Keyを発行してくれない様子。自分の場合、最終的には
- 名前
- 使用目的
- 組織名(ユーザーがアプリを認証するときに表示される)
- 必要なアクセス権限(書き込み/読み込み/両方)
を聞かれてそれに丁寧に答えたらそのさらに1営業日後ぐらいOKがもらえ、API-KeyとAPIを試せるSandboxのURLをメールで連絡してもえる。このあたりの情報は最初から問い合わせフォームに書いておけば一発で済むかもしれない。
APIからのアクセスはSandbox上で全て行い、そこで自作アプリを十分に試して、もうOKなら向こうに伝えれば本システムのほうでもAPI-Keyが使えるようにアクティベートしてもらえるとのこと。Sandboxのほうは 画像認識システムが別になっていて、本システムよりも遅いかもしれない、らしい。Sandbox上にWebからアクセスしてアカウントを登録すればAPIを使う準備はOK。今ではサーバーもちゃんと動いてるようだ。
APIを使ってみる
EvernoteのAPI は 「Thrift」 によるRPCで実装されてるらしい。Thriftはこれまで使ったことなかったけどこれは面白そうなフレームワークだ。Thrift自体についての解説はnaoyaさんのこのあたり↓が分かりやすくて(というか「分かった気になって」)良かった。Thrift使うのが初めての場合一度目を通しておくとよい。
Kansai.pm#10 での発表資料 (Thrift について)
http://d.hatena.ne.jp/naoya/20080810/1218372988
あとは、APIのメインページからAPIのドキュメント、ライブラリ、サンプルなどをダウンロードしてくればすぐに使える。自分が動かしたのはsample/rubyに入ってるサンプルで、ちょっと面倒な(といってもずいぶんとラップされて簡単になってる) Thrift の認証プロセスが既に書いてあって、そこからノートのタイトルと内容を入力させてサーバー上にノートを新規作成するサンプルが続く。サンプルは、変数名やそもそもメソッド名などがちゃんとしてるのでコメント無くても何やってるか完全に分かるし、ここからはThriftのRPCをRuby(もしくはその他の言語)にマップしてやれば簡単に問い合わせることができる。例えば、今現在のnotebookのメモのタイトルを列挙するコードをこんな感じに書いてみた。
filter = Evernote::EDAM::NoteStore::NoteFilter.new()
filter.order = Evernote::EDAM::Type::NoteSortOrder::UPDATED
filter.ascending = true
notes = noteStore.findNotes(authToken, filter, 0, 100)
notes.notes.each{|note|
puts note.title
}
APIのリファレンスはこちら。試す前にみたときに「これはどの言語のリファレンス?」とか思ったのだが、Thrift使うとインターフェースが統一されるからこういう風に言語非依存なドキュメントが半自動生成できるんだろう。こりゃ便利そうだ。
Evernote API: All Thrift declarations
http://www.evernote.com/about/developer/api/ref/
API使っていて詰まったらフォーラムをチェックするとよさげ。
ここで公開してるAPIは基本的にWindows/Mac OS/iPhone/etc. で動いてるEvernoteクライアントが裏で叩いてるのと同じもののようなので、やる気と根気さえあればこのクライアント達を超えるような使いやすいツールを作ることも可能。こうなるとEvernoteというのは単なるメモツールなんかじゃなくて、ちょっと賢いOCRエンジンの付随したオンライン・データベースなんじゃないかと思えてきて、実際そうなんだけど、Google Baseみたいに何ができるか分かんないような形で始めるよりも、身近なメモツールとして始めて実は何でも共有出来ますよというのは上手い攻め方かもと思った。
まだまだ日本語の情報が少ないけど、APIの登場できっとこれから伸びるツールだと思う。