前2編(春節の中国をゆく(1/3) – 広州・言語編 春節の中国をゆく(2/3) – 文化風習編)では意識的に書かずにいたが「食は広州にあり」(食在广州 shi2zai4guang3zhou1)との言葉通り、広東は食事が本当に豊かで美味しいところだと思う。
■ 食は広州にあり
中国の北の方では面食(餃子や馒头 man2tou2 など、小麦粉を練って作る系の食物)が主食であるのに対して、中国の南の方では、主食はお米(米饭 mi3fan4)である。どちらかと言えば南方のほうが日本人の口に合う。前に、河南省の友人宅で春節を過ごした時には水饺(shui3jiao3; 水餃子)や八宝饭(ba1bao3fan4)などをご馳走になったが、申し訳ないが個人的にはあまり口に合わなかった。
この地(広東省)の名産の一つが 腊肠 la4chang2 と呼ばれる腸詰で、基本的にはサラミソーセージと同じなのだが、独特の風味が楽しめる。切ってそのまま食べても、ご飯と一緒に炊いても風味付けになって美味しい。日本でもしばしば食べるようになった好物の一つである。
また、春節をはじめよく食べられるのが、 鸡汤 ji1tang1 すなわちチキンスープである。前回に書いた農村部で飼育した鶏を生きたまま連れて帰り、街中の精肉屋に行って処理してもらい、そのままスープを作って飲む。皆、骨付きの部分を好んで食べる。食べるのが簡単なもも肉は子供にあげるようだ。
ちなみに、農村部ではその場で豆腐を作っているところを見せてもらった。豆浆(dou4jiang1; 豆乳)を絞り、そこに石膏(shi2gao1; にがり)を入れて凝固させてできた豆腐花(dou4fu hua1)を絞る。豆乳をその場で飲ませてもらったが、これがまた新鮮で美味しい。
■ 春節の定番軽食
春節といえば忘れてはいけないのが、家族・親戚や知人・友人などを家に招いた時におしゃべりをしながら食べる軽食である。ポピュラーなのが瓜子(gua1zi)と呼ばれる炒ったカボチャやひまわりの種である。歯を使って器用に殻を割って中身を出して食べる(自分はまだまだ練習中)。これ、ただ塩味が付いているだけで別に美味しくも何とも無いのだが、食べるのがある程度面倒くさいので、お喋りをしながらもしくはテレビを見ながらひたすら食べるのにちょうどよい。
他にも、开心果(kai1xin1guo3; ピスタチオ) や花生(hua1sheng1; 落花生) などもこのバリエーションとしてある。落花生は色々な味付けの付いているもの(多味花生; duo1wei4hua1sheng1)や煮たものもある。ちなみに落花生をまぶした煎餅である花生饼(hua1sheng1bing3)もこの地方の名物だ。
春節にちなんだグルメとしては他にも、元宵节(yuan2xiao1jie2)と呼ばれる春節の2週間後に食べる汤圆(tang1yuan2)もある。これは日本で言う白玉団子に近いもので、胡麻が入っていたりするが、甘いスープに具として入れて食べる。日本の普通のスーパーではなかなか売っていないので、我が家では白玉で代用して週末にプチお祝いをした。
■ マカオ
と、グルメの事ばかり書いていたらなんだか時間が無くなってしまったが、春節中国滞在の最後の日はマカオを観光。「半日あれば回れる」との知人の言葉通り、ほとんどの名所が歩いて回れる距離に固まっており、かなり効率よく回ることができる。一方、南の氹仔(タイパ)島まではバスで行く。关闸(guan1zha2; 出入国審査場)とホテル間は無料送迎バスが出ているので便利である。
マカオ観光については、そこまで特別なことも無いので割愛する。一点だけ、今回マカオに入境したのが、拱北口岸(gong3bei3 kou3an4)という、要するに陸地の出入国審査場なのだが、これがまた人の数が半端ない!「春節休みを利用してマカオで一遊び」と考えている大陸の中国人が多いのか、出国・入国審査ゲートに長蛇の列ができ、1,2時間待ちの状態。(10元ほどを払うと団体特別ゲートから早く通してくれるサービスもあるようだ)
日本人がマカオに行くときは香港から海路で入ることが多いようだが、特に陸路で入る場合は早く行くなど対策を取った方が良いと思う。
ちなみに行ったところでは、マカオ博物館が想像以上に良かった。閉館時間が早いので、もっと早く行ってゆっくり見ればよかったかなと公開。特にこういった多文化・多言語的な地域は成り立ちから見ていても面白い。ちなみにマカオも、香港と同じように多言語地域で、公用語は中国語(標準語)、現地語は広東語、歴史的経緯からポルトガル語が使われている。街の看板をみているだけでも飽きない。






